長編評論『震美術論』の著者・椹木野衣が、平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞!


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『震美術論』(美術出版社刊)の著者・椹木野衣が、文化庁より優れた業績によって芸術各分野の新生面を切り開いた人に贈られる、「平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞」を受賞しました。


『震美術論』は、「第25回吉田秀和賞」を受賞した前著『後美術論』の続編として展開された、ポスト3.11の日本美術を再考する長編芸術評論。2014年から2016年にかけて『美術手帖』にて連載された「後美術論 第二部・流浪篇」全11回分をまとめ、大幅に改稿したものである。大災害が繰り返される不安定なこの「悪い場所」日本列島において、美術はいかにして可能となるか。過去・現在・未来に渡り、戦後の日本美術を成立させた地質学的な環境と、美術の関係を著者はめまぐるしく行き来する。

 

本賞の選評として「美術館の在り方や作家の作品世界に批評的視点で真摯に向き合い、揺れる大地の上で営まれるこの国の美術を再考する刺激的な論旨は傾聴に値する。」と評価を受けた。

  


【芸術選奨文部科学大臣賞について】

昭和25年から毎年度、芸術各分野において、優れた業績を挙げた人、又は新生面を開いた人に対して、文化庁より贈られる。演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論等、メディア芸術の11部門にて実施。評論等部門では、第一次選考審査会において、文部科学大臣賞は23名の推薦された候補者から6名(美術3名、文学2名、映画1名)に絞り込まれ、選出。

 

(文化庁HP) 

平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について

平成29年度(第68回)芸術選奨の受賞者一覧,贈賞理由及び選考経過について

   


『震美術論』

幾度となく自然災害に襲われ、震え続ける日本列島。
東日本大震災をひとつのきっかけとして、著者は「日本列島そのものの地質学的な条件と、日本美術は、想像以上に密接な関係を持つのではないか」と考えるようになる。「日本美術」ではなく、「日本列島の美術」をほかでもない足もとから捉え直した、画期的美術評論。
 
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椹木野衣(さわらぎ・のい)
美術批評家。1962年秩父生まれ。
著書に『日本・現代・美術』(新潮社、1998年)、『「爆心地」の芸術』(晶文社、2002年)、『黒い太陽と赤いカニ─岡本太郎の日本』(中央公論新社、2003年)、『戦争と万博』(美術出版社、2005年)、『なんにもないところから芸術がはじまる』(新潮社、2007年)、『反アート入門』(幻冬舎、2010年)、『新版平坦な戦場でぼくらが生き延びること岡崎京子論』(イースト・プレス、2012年)、『アウトサイダー・アート入門』(幻冬舎、2015年)ほか多数。
2015年、『後美術論』(美術出版社)で「第25回吉田秀和賞」を受賞。現在、多摩美術大学教授。

 


本件に関するお問い合わせ先
㈱美術出版社 『美術手帖』編集部
電話:03-6809-0542
メールアドレス:iwabuchi@bijutsu.press(岩渕)